*職員へのインタビュー

花と私
老人保健施設ベルローゼ婦長 遠藤基子
    
ベルシャレー3階の中庭には、季節になるときれいな
バラが色とりどりに咲き乱れます。利用者の皆様のお
一人おひとりを美しい花として、大切にさせていただ
くというベルシャレーのシンボルの花です。

今、ちまたではガーデニングがブームです。暑い真夏
は、花も少しくたびれている様ですが、それでも花の
咲き乱れたよそ様の玄関や、お庭を覗かせてもらうの

は楽しいものです。はなやかな色とりどりのお宅、涼
やかなトーンで統一されたお宅と個性があふれ、そこ
に住まれている人の心の豊かさが感じとれる思いがし

ます。
私の母はガーデニングという言葉もない時代から花が
好きで、小さい花をよく育てていました。スミレなど
の香りの花が好きで、フリージアは毎年どんどん球根
をふやしては、ご近所さんに差し上げたり、離れて住
む私の所にも持ってきてくれました。

 花を愛でる者同士、小枝や株分けした苗や、種から
まいて作った苗などを、頂いたり差し上げたり、友達
の輪が花によってつながってゆくことは、幸せが広が
ってゆく気持ちです。花をくださった友達の顔といた
だいた花とが重なって見え、いっそういとおしく大切

に思われます。
 水をやり、草を抜き、肥料をやり、時に虫をやっつ
けたりと、手をかけ愛情をそそがないといい花は咲き

ません。いかに手をかけたかが結果に表れます。忙し
い日常から少し離れて、植物とかかわることによって、
季節を教えられ、疲れがとれ、イライラを吹き飛ばし、
自分自身が癒され、さらには人生を豊かにしてくれる
ものを感じます。今後いつまでも、花と長く仲良く、
愛し愛され、花の輪、人の輪を広げ、花の美しさ、香
り、そして花が与えてくれる心のうるおいを広げてい

きたいと願っています。またいつかゆっくり時間がと
れるようになったら、花と人とのかかわりを訪ねる旅
したいと、花の夢をふくらませています。       

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