*職員へのインタビュー
〜クリスマスのお話〜
「大きな喜び」
IGLグループチャプレン 吉岡健二
  
さてこの地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊の群れ
の番をしていた。すると主の御使が現れ、主の栄光が
彼らを照らしたので彼らは非常に恐れた。御使いは言
った、「恐れるな、見よ、すべての民に与えられる大
きな喜びを、あなたがたに伝える。今日ダビデの町に、
あなたがたのために救主がお生まれになった。
この方こそ主なるキリストである。
(ルカ2章8−11節)


クリスマスおめでとうございます。


喜びやめでたさを
素直に言えない人もいます。正月でも
「冥土の旅の一里塚」との現実に「めでたくもありめで
たくもなし」の歌は打ち消すことのできない老いの悲し
さの中冷めた観察が伺えます。しかしクリスマスはあな
たの創造主があなたを愛し捜し求めてあなたの元にきて
くれた日です。決して西洋の一宗教の祝事ではなく「す
べての民に」与えられたものです。クリスマスとは天と
地が、神と人が出会った瞬間です。その時のそれぞれの
対照は象徴的です。讃美と大いなる喜び、不安と疑心暗
鬼と非常な恐れ、平和と謙遜、殺害と世の力と栄誉、光
と闇、幼児イエスと領主ヘロデ王、暗く異臭漂う飼葉桶
と居心地良い客間、卑しい羊飼と祭司長や民の律法学者。
神の道と人の道の何たる隔りよ。神のメッセージは王で
も祭司でも学者でも果ては一般市民でもなく羊飼に与え
られました。時の覇者ローマ帝国は徴税を主目的とし戸
籍登録を命じました。その対象外の頭数に入らないどう
でも良い人々が羊飼でした。野宿者だったのです。一般
社会の価値判断ではなく神は造り主としてどんな人をも
愛し大切な存在として見て居られます。返って低い存在
価値のないと思われる人を必要としております。人の裏
をかく神の「ウィット」です。このクリスマスを実体験
として近寄られた神との接点を捕えることのできる人は
謙遜になることです。その時天の喜びが分かります。汚
れた喜びではありません、清い喜びです。刹那の喜びで
はなく永続する喜びです。DNA構造の発見者でノーベ
ル受賞者のクリック博士と同利根川進博士は分子生物学
より畑違いの脳科学へ転進しました。「脳の時代」に人
間の「聖域」に挑戦するのです。ホルモンを動かすある
種の蛋白質は「喜び」の中で変化します。そしてDNA
に影響を与えることが判明しました。恋をすると顔色も
心も変わります。施設の高齢者恋愛が妙薬になっている
例が報告されて居ります。人として清い、深い、永遠の

喜びを与える創造主を暗闇と恐れの中で
半ば諦めて見過
ごしますか。それとも目を上げて喜び
と期待のうちに救
主に会いに行きましょうか。
一緒に会いに
行きましょう。

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